教習指導員

教習指導員が楽しい教習をする上で留意しておくべき5つのポイント

楽しく教習する為に:はじめに

この記事は、


  • 現役の教習指導員の方
  • 現在教習指導員になる為に勉強中の方
  • これから教習指導員になりたいと転職を考えている方


などに読んでもらいたい内容です。

結論、

「自動車教習所の評価は教習指導員で決まる」



と考えています。


理由としては、自動車教習所の人気の要素として、料金や立地などももちろん重要ですが、教習生と直接触れ合う教習指導員がどれだけ教習生の満足度を上げることができるかが重要と考えるからです。

その為に、教習指導員が教習するにあたって留意すべき事として以下のようなツイートをしました。
自動車教習所は二つの顔があります。

一つは、公安委員会から指定を受け、教習生、講習者に対する交通安全教育を行う機関です。その為、様々な関係法令を遵守し、事故を起こさないドライバーの育成の為に、厳格に業務を行う必要があります。

もう一つの顔としては、運営自体はいち企業の為、勿論利益が必要です。利益を生む為には、来ていただいているお客様が満足できるサービスを行う事が必要です。

つまり、指導員と教習生の関係と、接遇する者とお客様である関係の両方の関係をバランスよく保ち、良好な関係にしていかなければなりません。 しかし、関係性を保つ事を意識しないまま、指導員と生徒の関係性に偏ってしまうと、教習生に対して厳しさだけが強まったり、事務的な対応で接してしまい、

教習生
ここの教習所はめちゃめちゃ厳しいらしいよ!
教習生
怖い教官が多くて嫌だー。教習が楽しくない。

と教習生に評価されます。


生徒に安全に運転してほしい気持ちが強い指導員に見られがちな傾向ではないでしょうか?

また、サービス業である事を意識しすぎてしまうと、相手に対して事故防止の上で大事なことも、傷つけまいと強く発言できなかったり、兎に角卒業させればよいという気持ちで適当な指導をしてしまい、運転者への交通安全教育、事故を起こさないドライバー育成としての自動車教習所の本質を失ってしまう危険性があります。

そうすれば、
教習生
この教習所は、何にも教えてくれない。
教習生
この教習所は、教え方が適当で将来運転するのが不安。


と、本来自動車教習所に来た目的に対する達成度が満たされぬまま不満が残ったまま卒業し、あなたが所属する自動車教習所の評判は一気に地に落ちてゆくでしょう。

だからこそ、一番教習生と接する教習指導員が所属する自動車教習所の未来を決めると確信しています。

これからの時代で、業界が求める教習指導員は、上記のどちらの面も考慮してバランスをとり、教習生として入所していただいた方の満足度を高めることです。

それこそ有能な教習指導員の条件ではないでしょうか?



だからこそ、上記でツイートした項目を自分は教習する際に念頭に置き教習をしています。それでは各項目について詳しく解説します。


楽しく教習する為に:相手は車の知識ゼロ




自分では当たり前と思ってる事が本当に当たり前のことなんでしょうか?




昔であれば、車に興味がある人が多い時代もあったかもしれません。しかし、今は移動のツールとして、将来の為、親から言われたからなんとなくという理由で免許を取得する方が多い時代です。



車に興味がない方に対して、車の運転を教える時代です。



全く何にも知らない人に教えると言う事をしっかり理解し、難しい用語を使用せずに丁寧に解説し、指導する事が必要です。

教習生は、全く知らないから自動車教習所に来ています。

「なんでこんなことも知らないんだ」なんて思って接しては決していけません。



かじー
誰だって最初は初心者です。


皆さんも、初めは何にも知らない所からスタートしてきたじゃないですか?



「こんな事も知らないの?」って言われると結構嫌な気分になりますよね?




教習生だって勿論同じ感情を抱くわけです。

楽しく教習する為に:多くのお金を払って自分の教習所を選んでくれた

今の教習所の普通免許の相場は平均すると30万代付近ではないでしょうか?

ここでいつも自分に言い聞かせている事。


自分の指導力や知識、運転技術はこの金額の価値はあるのか?


生徒さんは教習所は選べても担当する指導員は選べません(教習所によっては指名制度を取り入れている教習所もあるようですが、完全指名制を取り入れている教習所を自分は聞いた事はありません)。

多額の教習料金を支払って知りたい事を教えてくれない、運転技術もそこそこ。

このようでは教習所の評判も下がります。



教習指導員は運転のプロです。




運転のプロとしての自覚を持ち、数ある教習所の中から選んでもらったわけです(合宿免許をやっている教習所に所属する指導員さんは特に分かると思います)。

教えてやるではなく、楽しく学んでいただくという気持ちを持って接すること。また、常に説得力のある運転技術と知識を持ち合わせているように努力し続けることが必要です。

楽しく教習する為に:初めての事尽くしで緊張しているかワクワクしている

初めての自動車の運転、初めての教習所、はじめましての担当指導員と何から何まで初めて尽くし。

教習生の殆どが、

教習生
ちゃんと運転できるかな?
教習生
教えてくれる教官はどんな人なんだろう?


など、初めての経験をするわけですから、不安からくる緊張や新しい事を身につけるワクワク感でいっぱいなわけです。

我々指導員は、その不安を取り除くこと、ワクワク感の期待を裏切らないことが始めの仕事です。



ファーストコンタクトで生徒の教習に対する意欲が決まると自分は考えています。


教習指導員が自ら積極的に生徒に対して笑顔で接し、緊張している生徒の心を程よく緩める作業を行うことで、生徒との関係が良好になり、スムーズで楽しい教習ができます。


かじー
「運転は楽しい!」、「教官って厳しいって聞いたけど実際は優しいんだ」って思わせる事が教習をする上での1歩目です。


教習生に楽しいと思わせるか、きつい、苦しいと思わせるかはあなた次第です。

楽しく教習する為に:教官って怖いのかなーと不安になっている

上記でも示しているように、教習生は多くの不安と初めての運転でのワクワク感でいっぱいです。

しかし、自動車に関する知識もゼロです。



運転技術・知識の長けている指導者と運転技術・知識がゼロの初心者。



一番あってはならない関係性は上下関係がはっきりしている師弟関係です。


確かに運転技術は身つくかもしれませんが、教習生は「怖い」や「逆らってはいけない」という気持ちから教習に対しての積極性がなくなってしまう恐れがあります。

また、楽しい教習にはなりにくいのでないでしょうか?

指導者として、あるべき立ち位置は教習生と同じ目線で接する事です。


共に歩み、苦しみや喜びを共有すること。

そう接する事に留意すれば、怖い教官と言われることは決してないでしょう。

また、教習生は自分の意見を言いやすく、積極的に自分自身の運転について考えるようになります。

教習する上での理想の形です。



そして、コレが指導員としての本来の立ち位置です。

楽しく教習する為に:教習生活できれば楽しく過ごしたい


何でもそうですけど、苦しく学ぶよりは楽しく学びたいのは当たり前の事です。




しかし、中には学びに楽しさは必要ないと思っている指導員もいるのではないでしょうか?

命に関わる事でもある交通安全教育ですが、自分はそれでも楽しさ、面白さは必要と考えます。

かじー
楽しいからこそ、面白いからこそ、もっと知りたい、上手くなりたいって思うじゃないですか?

楽しい教習にする事が交通安全に興味を持ってもらう一歩目です。

教習指導員は先ず、教習が楽しいと思わせる事が最もやるべき事と考えます。
教習生も楽しく学びたいと思っているわけですから、効果的な教習をする為にも楽しく面白く教習する工夫をすべきです。

常に笑顔にさせてくれた教官の言う事ならやってみよう。

この教官の言うことなら信用できる。



そう思っていただける教習をしたいですね。

楽しく教習する為に:まとめ



いかがでしたか?


昨今、教習所業界も厳しい時代へと突入しています。教習所が生き残りをかけて様々な工夫をしているようですが、教え方の質も差別化ができる部分です。


楽しい教習所と楽しくない教習所、あなたならどちらで学びたいですか?



楽しい教習所になる為には、そこで従事している教習指導員がキーになる事は間違いありません。

そして、楽しい教習ができる教習指導員がこれから生き残れる教習指導員です。
これを読まれた教習指導員の方、お互い楽しい教習ができるように日々研鑽していきましょう!


かじー
一流の教習指導員になる為にも自分は楽しい教習を常に目指していきます!


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