人生コラム

自動車教習所の教習指導員(教官)として8年目を迎えて思うこと

かじー
この記事は、以下の方には是非読んでもらいたいです!
  • 教習所の指導員(教官)に興味がある人
  • 現在教習指導員として従事し、未だ日が浅い新人指導員
  • 教習指導員として思い悩み、転職を考えている人
  • 今の会社から転職を考えている人



自動車教習所の指導員になり8年目を迎えた自分が、今現在思う事を記事にします。

教習指導員という仕事の魅力や大変な事、これから指導員が求められる事などを記します。



かじー
私は前職から今の仕事に転職した事が人生の転機になりました。




結論:教習指導員になった事で自分の人生は変わりました。

以下に理由なども記します。

何故、教習指導員を目指したのか

かじー
明確な理由は実はありません笑

何となく面白そうだった。これが理由です。
当時、私は製造業の仕事をしていました。

毎日同じルーティンの繰り返しに嫌気がさし、人生を変えたいと思いハローワークでの職探しをしました。

その中で、募集を行っていた企業の中に自動車教習所があり、車の運転を教える仕事に興味を持ち始めました。


そこから、自分の地域の自動車教習所で面接を受け、晴れて職員として働くことが決まったという経緯です。

かじー
今まで電気関係の仕事しかしていなかった私が全く異なるジャンルの業界に入りました。

結果、この決断は私の人生を変えました!

教習指導員になってよかった事

かじー
車の免許は全て持っています。

仕事として必要な教習指導員資格や技能検定員資格(国家資格)も数多く取得することができました。他にも、交通心理士などの資格も取得できました。

けど、この仕事をしてよかった事は他にあります。

成長する事の大切さを学べた

前職では、同じ事の繰り返しの日々で新しい事を学こともなく、現状維持する事を目指して仕事をしていました。

しかし、この業界に入り、教習業務に従事する為には多くの資格を有する必要があります。

毎日が勉強でした。人生でこれほどまでに楽しく真剣に勉強した事はありません。
結果、現在の自分は過去の自分よりも成長することができました。

毎日が挑戦でした。
意外とこの業界は個人の志一つで多くの挑戦に立ち向かえます。私の所属する会社は、前向きに挑戦する事に対して前向きな会社だった事も幸いでした。

かじー
全然知らない業界に入った事で成長する事ができました。

転職する際には良く、自分が長く携わった業界を選びがちです。それもアリかと思いますが、挑戦する事ができる職場選びが後々自分自身の成功に結びつく事もあります。

自分は教習指導員ならなければ、自分が知り得ない事を知ろうとする癖がつく事はなかったと思います。

他人に対して優しくなった

別に昔は他人に厳しかったというわけではないですよ笑

年間通して、多くの方と接する仕事です。その為、いろんな方がいます。勿論、自分とは真逆の性格の方もいますし、同じような性格の方もいます。


自分より年齢が上な方もいますし、思い切り年下の方も来ます(高校生や学生さん)。

その為、個人的に合う、合わないは当然出て来ます。これは普通の事です。


ですが、この仕事はそんなことで相手に対して態度を変える事は許されません。



けど、自分が苦手だなーと思う人とも接する機会を強制的に作ってきた結果、一つの気づきに辿り着きました。

かじー
自分の勝手な印象操作で嫌っていただけで、そもそも人としてダメな人間て殆どいないんじゃないか?

この気づきを得てから、他人に対する自分の対応は変化しました。

人には必ず良いところがあります。



嫌なところを探すのではなく、その人の良いところを探す癖が身に付きました。

そうすると、多少嫌なところが見えても「こんな良いところもある人だし」と思えて、その人に対して優しくて接することができます。

教習指導員になっていなければ、自分がこの気づきを得る事はなかったでしょう。

人に教える事の難しさを知ることができた

人に教えるという事は、相手が知らない事を教える事だけではありません。

何を自分が知らないのか知り、自分はどうしたら良いかを考えさせて、自らが考え気づく事のサポートをするところまでが教えるという事です。

かじー
教習指導員になっていなければ、教えるの本当の意味を知る事はなかったでしょう。

そして、親として子供に対しての対応も今とは変わっていたかと思います。

昔の自分は、例えば、1+1=2という事に対しては、

かじー
そういうもんだから。

それ以上でもそれ以下でもない。


と答えて終わるでしょう。

今は、

かじー
何故、2になるんだろうか?

2になるための方法は他にないかな?

2になる為には何が必要だろう?
と、共に考えます。そして、相手が気づきを得れるように導く術を考えるでしょう(いわゆるコーチングです)。


しかし、教えるという事は非常に難しいです。今でも沢山の失敗をします。

こうしておけばよかったのか?これは言い過ぎたかな?と常に自分自身に問います。


けど、難しいということに気づかなければ、一生今の状態に辿り付いていないでしょう。





教える事の難しさを知った事で今の自分があります。



これは自分の子供への子育てにも大きく影響がありました。本当にこの事に気づけて良かったです。

教習指導員として働き、嬉しかった事

教習生・受講生からの感謝の言葉

かじー
指導員としてというよりも、これは人と接する仕事をしている全ての皆さんが同じではないでしょうか?

誰かの役に立つ事がこんなに嬉しいこととは思いませんでした!


今まで多くの生徒と触れ合ってきましたが、「ありがとうございました」の言葉と笑顔になってくれる事、この教習所を選んでよかったと言ってもらえる事が本当に嬉しいです。

たかが運転といえど、初めて運転をする生徒にとっては大変な事であり、出来なかった事を共に悩み、出来る様になり共に喜ぶ。できた時の生徒の笑顔を見ると本当に嬉しくなります。


又、私は企業講習や高齢者講習等、多くの講習の講師もしています。

多くの受講生から、

受講者
こんな講習初めて!楽しかった!
受講者
先生の話は面白いし、これから運転は気をつけるよ。
教習生
担当がかじーで良かった!



など言われると本当に嬉しいです。


相手の為にと接した対応が相手の心を動かし、相手の行動変容に繋がったという事が本当にこの仕事をしてやりがいを感じますし、本当に嬉しい事です。
その為にも、多くの知識を入れ、指導技術の研鑽を積む事は、他の指導員と差をつける為には必須です!
かじー
言葉以外に手紙や色紙、お菓子等も頂いた事もあります。

過去には、スイカ2玉もらった事もありました笑


物を頂くことよりも、その気持ちが本当に嬉しいです。

教習指導員をして本当にやりがいを感じる瞬間ではないでしょうか?

教習指導員として働き、苦労した事

教習指導員・技能検定員やその他の資格取得

かじー
自分は、大型二種、普通二種、大型一種、中型一種、準中型一種、普通一種、普通自動二輪、大型自動二輪、大型特殊、牽引の教習指導員と技能検定員の資格があります。

又、他にも交通心理士、運行管理者講習の法定講習講師(第一種講師)、第一種交通カウンセラー(適性診断)、高齢者講習指導員の資格もあります。
運転免許は、例えば大型二種免許を取得すれば、普通二種免許や大型一種免許などを取得しないと乗れない自動車を運転する事ができますね。大は小を兼ねます。



しかし、教習指導員や技能検定員の資格は免許と違い、大は小を兼ねるという事がありません。つまり、大型一種の指導員資格が有っても普通免許や中型免許の指導ができないのです。

免許毎に資格を取得する必要があります。これが本当に大変でした。


かじー
全て取得するのに5年かかりました。

それでも、短期で取得したと思います。

自分の教習所は偶々殆どの免種を教習する教習所だった為、これほどの資格が必要でしたが、これは教習所で異なると思います。

また、教習指導員としてもっとスキルアップする為に交通心理士などの資格も取得しました。

多くの事を学ぶ事で今の自分がある事は確かですが、生半可な努力では到達できません。

かじー
他の指導員と差をつける為に全ての資格を取得する為に勉強し続けたこの5年は本当に大変でした。

しかし、その5年が大きく人生を変えてくれました。

多くの人と接触する事

年間通して私は、教習と講習でおそらく1000人以上の方と触れ合います。



人は千差万別です。一人一人違います。



勿論、接遇も変わってきます。その判別が本当に苦労します。

自分が冗談のつもりでも、それを鵜呑みにし気分を害する人もいれば、一緒に笑ってくれる人もいます。

あまり話しかけて欲しくない人もいれば、無言が嫌いで常に喋りかけてくる人もいます。

自分の意見を率直に言ってくれる人もいれば、相手の気持ちを汲んで自分の気持ちを素直に表現しない人もいます。


本当に新米指導員の時は苦労しました。
相手の気持ちや性格、主張を尊重しなるべく寄り添うように今は心がけていますが、今でも「もっとこうすればよかった」と反省する点もしばしあります。


かじー
人とのコミュニケーションは本当に難しいです。

今も勉強しながら、四苦八苦しています。

他の教習指導員より一歩秀でる教習指導員になる為に必要だと思う事

かじー
これからの時代を考慮すれば、車の知識や運転技術が長けているだけではいけないのかもしれません。

教習指導員・技能検定員だけでなく、他のスキルを身につける



教習指導員や技能検定員の資格はこの業界に身を置くには必要最低限のスキルです。





しかし、多くの指導員は「教える技術」、「伝える技術」、「相手とのコミュニケーション技術」がありません。





幾ら運転技術が長けていても、教習生自身にしっかり伝わらなければ意味がありません。



「この人から教えてもらいたい」、「この人と教習すると楽しい」、「車の運転って楽しい」と思ってもらわなければ教習する上での本当のスタート地点にも到達しているとは言えないです。


資格を取得すれば、指導のスキルが身につく訳ではありません。

自分は交通心理学会に入会し、交通心理学という分野を知ることができました。

また、交通心理士の資格も取得し、指導技術として現在もコーチング技法を勉強中です。

他にも、自分自身が魅力的な人間になる為に努力を欠かしません。



わかりやすい教習をする為には、知識が豊富なのは勿論、理解しやすい話し方、相手を笑顔にし、やる気を引き出す接遇が必要です。



かじー
人として魅力がある人間になる必要があります。

その為には、業種に関係ない知識や経験を多く持つ事で人間味の深みを持つ事も大事ではないでしょうか?


このブログも自分の可能性を広げたい、深みを持ちたいという気持ちで運営しています。

自動車産業の未来やこれからの車社会の未来について考えること


自動運転、Maasなど、「移動」の概念が変わりつつある昨今、今やマイカーの文化は薄れ、カーシェアリングなども普及し始めています。

エンジンが搭載されている自動車ではなく、モーター駆動の自動車が主軸になる日もそう遠くなさそうです。


また、若者の人口減少、超高齢社会な現代。

時代は大きく変わろうとしています。

通信は5Gの時代になり、AIが日常生活に普通にあるような時代が目の前に迫っています。

かじー
テクノロジーの発展は物凄いスピードで発展しています。

多くのアンテナを張って時代に遅れないようにしないといけません。



多くの人は資格を持つとその資格に固執し、それ以外に新たに勉強しようとする人は少ない気がします。

資格を取得する事で、それ以外の事に興味を持とうとしません。

大事なのは時代の流れに順応する事です。今の現状に満足せずに常に新しい事に挑戦する事が本当に重要な時代が来たと自分は確信しています。

結論:教習指導員という職業はどうなの?

かじー
製造業で毎日同じ仕事の繰り返しをしてきた自分にとっては、今の仕事をして多くの事を学ばせてもらいましたし、新しい事にチャレンジする精神を作ることができました。


結論:教習指導員になる事で自分は人生が一変しました!


教習指導員は、人に教える職業でおそらく一番ハードルが低いジャンルです(国試だけど)。
誰でも、頑張ればなれる職業です。また、なった後も本気で極めようとすれば他のジャンルの業種でも活用できるスキルが身につく職業です(自分はコーチング力、プレゼン力、トーク力、コミュニケーション力が身に付きました)。




かじー
大変な仕事ではあります。その分やりがいもありますし、本気で取り組めば他のジャンルに転職しても活用できるスキルを身につけることも可能です。

そういう意味では、別に教習指導員になる事が重要ではなくても、新しい事にチャレンジしてみる事が重要です。 そのチャレンジがあなたの人生を変えるきっかけになるかもしれません。


全く経験したことがない事があなたの人生を変えるかもしれません。

もし、何をすればよいかわからない、やりたい仕事がないという方がいらっしゃったら教習指導員オススメですよ!
かじー
転職考えるなら読むべき本です。

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