教習指導員

マニュアル車(MT車)で坂道発進がうまくいかない4つのポイントと解決法

かじー
運転免許を取得するために教習所に通われているみなさん、教習生活楽しんでますか?


今回は、その中でも普通自動車のマニュアル車の免許取得に挑戦している方に向けた記事です。

私は教習指導員として8年目、中型二種以外の免種を全て教えています。自分の経験上の主観による解説です。的は得ていると自負しています。
新人教習指導員の方の指導方法の参考にもなれば嬉しいです!
以前の記事でマニュアル車(以後MT車)の発進時のエンスト防止策として紹介しました。

MT車は自動車の構造の理解から始まり、操作においてもオートマ車(以後AT車)に比べ慣れるまで時間を要します。

特に、場内教習である1段階では課題が多く設定されており、その課題に対して四苦八苦されている方も多いことでしょう。

今回はその中から、課題の一つにもなっている坂道発進の失敗するポイントについて解説していきたいと思います。

かじー
コツさえ掴めば簡単です!

以下のポイントについて見覚えがないですか?

坂道発進で失敗する4つのポイント

発進の操作をちゃんと理解できていない

教習生Aさん
平地だと上手く発進できるのに坂道だとエンストをしちゃう泣

なんでー?

と嘆いている方を多く見ます。坂道発進ができていない多くの原因は、そもそも発進が上手にできていない方がほとんどです。

クラッチ操作はどうやって行いますか?そもそも半クラッチって何ですか?

もう一度基本を整理しましょう。先ずはそこからです。

動こうとしている兆しを捉え切れていない

坂道発進で失敗するパターンの中に発進の兆しを捉えきれていない方も少なくありません。

兆しを捉えやすくするいくつかのポイントを紹介します。

アクセルをやや深めに踏む

クラッチを踏んでいる状態でアクセルを踏むとエンジン回転数は空回りのために簡単に吹け上がります。

その音が嫌でアクセルが消極的になる場合があります。

教習車にタコメーター(エンジン回転数をみるメーター)がついている場合は、2000回転位から2500回転位を安定して踏めるように練習すると良いと思います。

タコメーターがない教習車の場合は、少しうるさいかなと思う位アクセルを踏んでやってみましょう。

アクセルを踏む事で多少クラッチ操作が雑でもエンストせずに登ってくれます。

かじー
先ずは成功する感覚を身につけましょう。

最適なアクセルの踏み量は経験と共に掴めてきますよ!

クラッチ操作が丁寧すぎる

半クラッチの感覚を掴む為にゆっくりクラッチを上げていませんか?

動こうとする兆しってクラッチ操作をゆっくりやればやるほどわかりづらいです。

クラッチの遊び部分をなるべく素早く上げれば上げるほど、車体後部が沈み込んだり、エンジン回転数の音の変わり目が分かりやすくなり、自動車が分かりやすく挙動を示してくれます。

かじー
クラッチを上げすぎてエンストする時もあると思います。

教習は失敗する時間です。

普段の発進からどんどんチャレンジして感覚を養いましょう。きっとできるようになります!

クラッチとアクセルを同時に操作している

かじー
慌てやすい人、せっかちな人なんかによく起こる失敗ポイントです。


一般のドライバーは、発進時の操作はクラッチとアクセルを同時に操作し機敏な発進を行なっています。

しかし、これは半クラッチの兆しを捉える事が難しくなり、初心者には少し難しいです。

一つ一つの動作を一拍開けながら少し丁寧に行うように意識するだけで劇的に変わる場合もあります。

特に、一度失敗した後なんかは特に意識してゆっくり確実に操作をする事を心がけましょう!

ハンドブレーキを引きすぎる

ハンドブレーキを引けるだけ引いていませんか?

戻すときに力が必要になり足が動いてしまい、クラッチを踏みこんで動力を絶ったり、アクセルの量が足りなくなりエンストしたりしていませんか?


かじー
坂に対して必要な分の引き量を先ずは確かめましょう。
ハンドブレーキを戻す際は少しボタンを軽く押してから引くと軽く戻す事ができますよ!

ハンドブレーキを戻す際に手に集中して足が動いてしまう場合もあります。




特にアクセルが緩くなる傾向が多いです。

ハンドブレーキを戻す前にアクセルを少し踏んでから戻すと良いでしょう。



また、ハンドブレーキはゆっくりと足に意識を集中して戻しましょう。ぱっと離して、完全に戻し切れずに失敗してしまう場合もあります。

精神的ダメージを受けすぎる


教習の大前提は失敗してナンボです。

失敗しないで上手くなるはずないですし、そもそもマニュアル車は操作が難しいです。頭でわかっていても最初は体が動いてくれません。

坂道発進はマニュアル車の教習ではつまずきやすい課題でもあります。

発進の基本を理解する事、失敗しやすいポイントを理解する事ができても失敗する場合は練習あるのみ!


きっとできるようになります。





しかし、稀に失敗する度に恫喝する指導員、適格なポイントを指導せずに同乗しているだけの指導員がいる事も事実です。

人間には合う合わない絶対あります。担当の指導員が変わるだけで技術の向上が劇的に変わる場合も少なくありません。

かじー
この教官合わないなあと思ったら、迷わず相談しましょう。

今の時代に無意味に怒る指導員は絶滅危惧種だと信じたいですけどね。

坂道発進で失敗するポイント:まとめ



如何だったでしょうか?

自分が教習をしてきて坂道発進が苦手な生徒に対して着目しているポイントでした。 最後に何度も言いますが、


かじー
失敗は絶対します!

最終的に事故を起こさないドライバーになる事が重要です。

教習中はドンドン失敗して楽しい教習ライフになる事を祈ってます!



今後も教習指導員として皆さんに役に立つ内容を目指して記事にしていきます。よろしくお願いします!
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